幻の水口アーチェリー場の物語

 少し前に幻の甲西アーチェリー場の記事を書きました。

幻の甲西アーチェリー場はここだった!

今日は「幻シリーズ第2弾」ということで、幻の水口アーチェリー場の物語を書きます。

本邦初「後悔」の物語です!


時は西暦2201年ではなく、2019年の初夏の頃。

宇宙戦艦ヤマトではなく、宇宙戦艦アシストの艦長、神 雨男は、土山星の室内運動場での繁栄の限界を悟り、新たな星を求めて大宇宙をさまよっていた。


燃料も食料も少なくなってきた頃、土山星での戦闘をきっかけに親しくなったデスラー総統から、救いの手が差し伸べられた。

それは、「水口星に古くからある要塞の2階が移住可能」という打電だった。


艦長は藁にもすがる思いで銀河を離れ、水口星に行き、女王のスターシャと移住条件の交渉をした。

デスラー総統の友人なので条件は悪くなく、母星であるアシスト星から近い利点もあり、移住先には問題ない星と感じたが、その要塞には難があった。

要塞の2階は、以前は文明が発達していたが、敵からの攻撃で大気汚染がひどくなり、2階の人類は1階に移住したため、要塞内部は荒廃して廃墟と化していたのだ。


仮の移住先なら問題ないが、水口星は雨ではなく硫酸が降る。
アシスト星人は、艦長の神 雨男が普段から鍛えているので雨には強いが、硫酸が降り、風に舞って体に付着すると溶けてしまう。

また、新たな敵が攻めてきて、戦いで足元がふらつくと、硫酸の海に転落する危険性がある。

そして何より、「ここでアシスト星人の子孫が残せるか?」、「本当にここで繁栄できるのか?」という疑念が艦長の頭から離れなかった。


艦内の燃料も食料も残り少なく、その状態で贅沢は言えず、決して悪くない話ではあったが、悩んだ末に水口星への移住は断念した。

幾年、大宇宙をさまよえども、理想的な星に巡り合うまでは、果てしない旅を続ける道を選んだのだ。


艦長の神 雨男は、豆腐のような固い決意を胸にスターシャに別れを告げ、宇宙戦艦アシストは新たなる旅立ちを迎えた。

果たして、理想的な星に巡り会えるのだろうか?
アシストの旅は、終わりが来るのだろうか?

そんな疑念を振り払い、宇宙戦艦アシストの旅は続く。


しかし、時は無常にも待ってくれない。

アシストの滅亡まで、あと46日だった・・・。

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